ダンナとソーホーで美味しいディナーを食べたあとに向かったのは・・・
Mark Rylance(マーク・ライランス)氏が主演している・・・
「Dr Semmelweis(ドクター・センメルヴェイス)」を観劇してきたのでした〜。
ライランス氏が主演したのを観るのはこれで2回目ですが・・・
そもそも私は、タイトルのセンメルヴェイス医師の存在さえも知りませんでした。
で、チケットを購入してから、ちょっと予習しておきました。(爆)
19世紀中頃までは、妊産婦が出産したあとに突然高熱を出して・・・
腹痛を伴ったりしながら、そのまま死亡してしまうことが多発していました。
現在であれば、すぐに出産の際に産道から細菌が入り込んで発病した産褥熱とわかるでしょうが・・・
当時はどんな権威ある医師たちにも原因がわからなかったのです。
そんなある日、ウィーン総合病院第1産科に勤務していたIgnaz Semmelweis(イグナーツ・センメルヴェイス)医師は・・・
産褥熱の発生数を調査し気がついたのでした。
第1産科では医師が産婦を診ているにもかかわらず・・・
第2産科の助産師による出産と比べると、死亡率が3倍も高くなっていたことに。(驚)
そして1847年、センメルヴェイス医師は・・・
産科医がしっかりと塩素消毒液で手洗いするだけで、劇的に産婦の死亡率を2%未満にまで下げることが出来ることを発見したのです。
つまり彼の仮説によれば・・・
医師の手が目には見えない有毒な物質を媒介して、妊産婦に病をうつしてしまっているということ。
当時、医師たちは死亡の原因を突き止めるために、遺体解剖をしたりするわけですが・・・
その解剖室からそのまま直接産科へと行っていたという。(大汗)
今思えば、当然の成り行きで女性たちが産褥熱に感染することがわかるけど・・・
そんな仮説は当時の医学界には受け入れられず、センメルヴェイス医師を中傷したり、バカにする医師たちが多数でした。
そんなわけで、センメルヴェイス医師は自分の手によって亡くなった母親たちを思い・・・
周囲からのプレッシャーなどから神経衰弱に陥り、精神科病棟に入れられてしまいました。
そして、傷心のまま亡くなってしまったそうです。
それから数年してパスツールやリスターたちにより・・・
センメルヴェイス医師の仮説が正しかったことが証明されましたが、時すでに遅し。
そんなわけで、彼はsaviour of mothers(母親たちの救い主)とも呼ばれているそうです。
今でこそ、手洗いは常識になってるけどね!
と、前置きが長くなりましたが・・・
センメルヴェイス医師のことを描いたステージでした。
どういうふうに舞台化するのか、と思っていたのですが・・・
役者さんやバイオリンなどのミュージシャンたちが観客席の方へもきたりして、とても良く上手くステージを使っていました。
亡くなった母親たちを表現するダンサーたちや、その振り付けも素敵でした。
日本人も出演してたようで嬉しかったです。
ただ、あの舞台のサイズでは・・・
場面によっては出演者数が多くて、客席からはちょっと混雑気味に見えたけども。
10月7日までハロルド・ピンター・シアターでやっているので・・・
興味がある方は早めにどうぞ!
最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました♪
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