Monday 2 July 2018

Japan's Secret Shame(日本の秘められた恥)

この前、BBCでこんな番組を観ました。
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Japan's Secret Shame

BBCの日本語ウェブサイトでも紹介されていたのがこちら。
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「日本の秘められた恥」  伊藤詩織氏のドキュメンタリーをBBCが放送

当時TBS政治部記者でワシントン支局長だった山口敬之氏と会食、その後ホテルに連れて行かれ準強姦(強制性交等罪)被害を受けたと訴えている伊藤詩織氏のドキュメンタリー番組です。

この事件について、日本で初めて報道されたときは知らなかったのですが・・・

その後世界的に#MeToo運動が始まり、日本でも他のセクハラ事件などで沈黙を破った女性が出現して、新聞などで報道されたのを機に知りました。
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日本の #MeToo:沈黙を破り始めた女性たち(BBC)
セクハラ防止研修の義務化

ただ、事の詳細はよく知らないままだったので、この番組を観てみることに。

そしたら、この事件そのものだけでなく驚くことがあることに気がつきました。

例えば、日本の刑法では、強姦と認めるためには、暴力や脅迫があったと証明しなければいけない・・・

性行為の合意の有無は必要ないという、ありえない事実。

だって、レイプされる恐怖で体が固まっているとき、自分のレイプされるのを証拠ビデオでも撮っておけ、ってこと?

特にデート・レイプ・ドラッグのように、薬を盛られて記憶がない、または身動きがとれない場合は、抵抗することも無理だし。

そして日本の強姦罪は1907年に制定されたままで、やっと2017年に強制性交等罪として改正されたことなどです。

まず、旧強姦罪ですが・・・

「暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。」

たった3年以上にもビックリだけど、年齢が13歳以上ってところ。

13歳といえばまだ子供だから、これは重大な犯罪なはずなのに!

改正後の強制性交等罪もそのまま13歳なんですが・・・

「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。」

13歳という設定年齢が低すぎませんか?

子供年齢を12歳(小学生まで)とみなすべきか、それとも15〜16歳(中学生)にするべきかの問題でしょうが・・・

イギリスであれば18歳以下は子供とみなし、child sexual abuse(児童性的虐待)になるのだけどね。

日本の児童虐待防止法では、18歳未満の児童に対する虐待の防止や保護となっているのに、なぜ強制性交等罪は13歳以下となっているのかな?

そして、刑期は5年以上の有期懲役とはなっているけども・・・

被害者は一生精神的な傷を負ったままのことを考えると、まだ軽すぎる気もします。

それに、性暴力被害者の支援センターは都内にたった1ヶ所で・・・

レイプ・キット(法医学的証拠収集キット)も提供されていないのだとか。

担当者もたった2人ですよ!

これはヒドい状況ですよね〜。

というか、警察に行けば?と思うかもしれないけど・・・

多くの被害者は、男性の警察官から事件詳細について質問に答えるのがイヤだというのもあるでしょう。
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レイプ事件を届け出る日本の被害者は氷山の一角
(ニューズウィーク日本版)

だって番組内でも触れていたのですが、女性警察官はたった8%だそう。

それではまったく足りないから、性犯罪に関しての調査官だけでも女性優先にリクルートして欲しいところです。

とりあえず、警視庁のウェブサイトをリンクしておきますが。
↓↓↓
性犯罪被害にあったら!
または
公益社団法人被害者支援都民センター

ドキュメンタリー番組内では、男性の前で泥酔するほどお酒を飲んで、と否定的な意見もありましたが・・・

それほど飲んでいた場合、性行為の合意はできないはずなので、イギリスでは立派にレイプとみなされます。

それどころか、たとえ合意の上に始めた性行為の途中でも・・・

やっぱりイヤだと思った時点で「ノー!」ということもできるのです。
↓↓↓
性交渉同意のワークショップ

「ノー!」と言った瞬間から、それでも無理矢理性行為を続けようとするならば、それはレイプ。

それに女性がどれだけ飲酒しようと、どんなに短いミニスカートを着ていようと、デートでキスしていようと・・・

セックスは嫌だと言ったら、それはもうレイプです。

そしてこの事件が、東京でなくニューヨークかワシントンDCで起きていたなら・・・

まったく違った展開をしていたはず、だとも思います。

そうとは言っても、イギリスでも、おそらくアメリカでもそうだけど・・・

現実的に、レイプ事件を起訴、そして勝訴するのは未だに難しいことです。

でも、日本よりはまだそのチャンスはあるし、被害者が頭から否定されることは少ないでしょう。

この事件は、検察審査会が昨年9月に山口氏を不起訴相当としたので、山口氏の刑事責任を問うことは不可能らしい・・・

が、民事訴訟で損害賠償を求めていくということです。

被害者を責める社会体質を変え・・・

そして、被害者を精神的にサポートするシステムがもっと充実するようになるといいけどね。








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2 comments:

Unknown said...

レイプは明らかに加害者が悪いと思っています。
予告や北欧やフランスの番組に彼女が出ているのは見たのですが、残念ながら私にはこの番組をみる気力はありません。
日本でも、18歳未満の未成年と性的な関係を持ったら普通は罪に問われますよ。淫行防止条例があるので。
それから、産婦人科を受診することで暴力の証拠が見つかることもあります。すぐに受診することは望まない妊娠を防ぐためにも重要ですよね。
こういう内容だと、どうしても怒りが先に立ってしまいますが、今回は少しBBCの作り方が残念な気もします。

nekonasu ねこなす said...

Yokoさん、こんにちは〜。

ほんと、レイプは酷いことですよね。
今回の番組では個人的な事件を基に、日本の性暴力に対しての状況を説明した感じでしょうか。
こういった状況に陥った女性の立場は弱いのだから(男性もレイプの被害者になりえますが)、もっと証拠を十分に集めやすいように病院や警察の窓口を連携させシステム化して、起訴しやすいようにすればいいのに、と思います。
淫行防止条例というのがあるのですね。
でもちょっと見てみたら、都道府県ごとに罰則もまちまちな上に、2年以下の懲役か罰金という軽いものでした。
児童にとって大きな心の傷になり得ることなのに、軽い扱いでこれもどうかなー、という気がします。